これ、お客様からよく言われます。
でも「白髪染めとおしゃれ染めの違いって分かります?」と質問すると、大抵の人がこう言います。
確かにメンタル的に、「おしゃれ」染めをしてもらったというのと「白髪」染めをしてもらったというのは、同じお金を出してカラーをするものですから
少し抵抗あるものです。
でもそれはどういう風に染まるのか、を知らない場合が多いのできっとその違いを知って頂くと白髪染めを毛嫌いしなくなると思います。
本記事では
- 白髪染めとしゃれ染めの染まり方の違い
- 白髪染めとおしゃれ染めの両方を使う事もある
を分かりやすいように簡単な言葉で解説していますので、是非最後まで読んでみて下さい!
>>>ヘアカラーの色持ちについてまとめた記事は「美容師が教えるカラーの色持ちを良くする方法8選」になります。
「白髪染め」と「おしゃれ染め」の違いは?
表に表すと、以下のようになります。
おしゃれ染め | 白髪染め | |
染料の濃さ | 濃い~薄い | 濃い |
ブリーチ力 | 高い | 低い |
明るさの上限 | 12レベル | 8レベル |
染まり方 | 緩やかに明るくなっていき、一定の所で落ち着く | 一旦明るくなり、その後色が入り少し暗くなったところで落ち着く |
ひとつづつ解説していきますね!
染料の濃さ
染料の濃さ、つまりどのくらい髪の毛に色が入るのか?
という事なのですがあまり濃ければいいっていうものでもないです。
濃いければ濃いほど、仕上がりは暗くなります。
従って、白髪染めは白と言う限りなく明るい髪の毛に色を入れなければいけないので濃い染料が入っています。
逆におしゃれ染めは、明るめの髪色にも対応しているので明るいものだと色は淡く薄めになっています。
因みにおしゃれ染めの、黒染めをするような暗めの薬剤だと白髪に色を入れる位暗めの染料も入っていたりします。
なのでおしゃれ染めの方が濃い物から薄い物まで幅が広くなります。
関連記事>>>「カラーが暗くなりすぎた!そんな時に自宅で戻す8つの対処方法」
ブリーチ力
ブリーチ力とは、髪の毛内部のもともと持っているメラニン色素を分解して色を明るくする力の事です。
ブリーチ力が高ければ明るくすることができ、当然傷みやすくなります。
逆に低ければあまり明るくは出来ない代わりに、傷みにくくなります。
明るさの上限
こちらも、白髪染めは白髪に色を入れないといけないという特性から明るさの上限は8レベルとそこまで高くはありません。
経験上、8レベル以上になると白髪はうす染まりになってきます。
そして、おしゃれ染めは12レベル。
大体、金髪の一歩手前までくらいには明るさを持っていく事が出来ます。
>>>髪の毛を明るくした場合の黄色い髪色が嫌な場合は「ムラシャン(紫シャンプー)とシルバーシャンプーの違いは?どっちを使う?」で紹介している紫シャンプーがおすすめです。
染まり方
分かり易いように、グラフにしてみました。(※使う薬剤によっては変わる場合があります。)
おしゃれ染めの染まり方は、徐々に明るくしていくブリーチ効果と同時に色味を入れていきます。
なので薬剤にもよりますが、少しずつ明るくなりながらある一定の所で明るくなるのが止まります。
白髪染めの場合、一旦仕上がりの明るさよりも明るくなってその後色が入りだし
仕上がりの明るさに落ち着きます。
これは白髪と黒髪が混じっているという特性によるもので、仕上がりを茶髪をイメージした時に黒髪は当然明るくしなければいけない。
そして白髪の部分は逆に茶色まで暗くしなければいけないという、相反する作用を起こさなくてはいけません。
そのため、一旦黒い髪の毛を明るくしてしまい白髪に近づけた状態で一緒に色を入れてくるのです。
カラー剤の使い分け方
昔は、白髪染め=黒くなるみたいなイメージが大きかったですが最近では白髪染めも明るめのものも出てきています。
具体的には、8レベル(室内でも茶色と分かる位)までがギリギリ白髪の染まる明るさまでとなります。
ただ、やはり白髪に色を入れる事を目的としているため毛先までこの白髪染めで塗ったしまうと、毛先が少し暗く仕上がってしまいます。
なので8レベルくらいまでの仕上がりのヘアカラーであれば、根元は白髪染めでしっかりと色味を入れて
毛先はおしゃれ染めを使って暖色や寒色系といった色味で遊ぶことが多いです。
また毛先の白髪も気になっていて、且つ染めたいという場合は毛先のおしゃれ染めに何割か白髪染めを混ぜる事で、白髪にも少し色を入れる事が出来ます。
このように最近では白髪染めとおしゃれ染めどちらも良い所取り出来るようになってきており、境目がぼけてきています。
以下に良く使う例をまとめてみたのでご参考下さい。
・根元:白髪染め 毛先:おしゃれ染め
7レベルまでの毛先までの白髪染め
・根元:白髪染め 毛先:おしゃれ染め+白髪染め
8レベル以上の白髪染め
・根元:白髪染め+おしゃれ染め 毛先:おしゃれ染め
まとめ
本記事で説明したように、おしゃれ染めと白髪染めの染まり方はその素材に合わせて少しづつ違っています。
そしてそれらの良い所どりが出来るようになってきています。
なのでこの染まり方の違いや使い分けを知って頂くと
「白髪が気になる。けど白髪染めはちょっと・・・。」
と言うのはあまり気にしなくてもいいと思います。
もし白髪染めで足踏みしている方がいれば、この事を頭に置いておきながら、担当の美容師さんに相談してみてはいかがでしょうか?
では今回も最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!