お客様の髪の毛が綺麗にまとまる4つのコツ

美容師が、お客様から

美容室でやってもらうと綺麗になるんだけど、家で自分でセットすると綺麗にならないよね?

という風に言われ悩んだあなた。
心の中で「お客様の家でのお手入れが悪いんです。」とお客様に原因を持っていったことはないでしょうか?

それは決して違います。確かに美容師であるあなたには、技術があるのであなたが乾かして綺麗になるのは当たり前なんです。もう一度言います。当たり前です。

ただあなたは『美容師』という髪の毛のプロなのですから、お客様の出来る技術の範囲でお家でやっても綺麗になる様な髪形にしてあげないといけないのです。


この記事では、「どうすれば再現性がよくなるの?」という疑問をお持ちのスタイリストデビューしたて~中堅スタイリストさん向けに少しでも参考になればと思い記事を書いておりますので是非読んでみて下さい。

生え癖に合わせる

普通クセ毛というと、生えている毛先のうねりやハネのことを言います。
一方で生え癖とは、髪の毛一本一本が向いている生えている方向のクセです。

根元の根本的な所になるのですが、意外とこの生え癖によって毛先がハネてしまっていたり収まりが悪くなっていることが多く毛先に影響を与えてる事が多々あります。
これは直毛の方であってもあるものです。筆者は何人もお客様を見てきましたが、つむじの所と生え際が同じ生え癖という方は1人もいません。

そしてこの生え癖に合わせてハサミを入れてあげる事により、お家でもお手入れしやすく収まりの良い再現性の高いヘアスタイルになります。

では具体的にどういう風にカットするのかというと。
基本的に指で挟んでカットする事が多いと思うのですが、この挟んだ毛束をいつも切っているよりも少しだけ生え癖の向いている方向にずらしてカットするだけです。

これだけ?と思う方もいると思います。でも生え癖は人にもよりますが、バック・右サイド・左サイド・トップ・前髪と色々な方向にそれぞれ生えています。
それを1パネル1パネル根元を意識しながらカットするとなるとかなり大変な作業です。慣れないうちは10分程カットのタイムがオーバーする事もあるので、初めは量感を調整するすきばさみ(セニング)から始めてみても良いと思います。
すきばさみ(セニング)でこの生え癖を意識するだけでも、再現性がかなり変わってきます。これに慣れてきたら長さを取るベースカットから全て生え癖を意識してカットしてみましょう。

実際に筆者もしている技法ですが、大半のお客様が収まりが良かったと言って頂いております。

ハネてしまう毛先の切り方

髪の毛というのは、基本的に短い方から長い方に流れるという法則があります。
その法則を利用して毛先のクセを収めるようにします。

まず濡れていると切り過ぎてしまったり、思ったよりも短くなってしまうので乾いた状態から切ります。

例えばお客様の前髪が左から右に向いて毛先が流れてハネていたとします。その場合ハネている毛先を目掛けて、ハサミを右から左に向けてスライドカットでほんの少しだけ削ります。長さはそんなに変わらない程度にするのがポイントです。

これだけでお客様が家で自分で乾かしたとしても、やりやすい前髪になってくれます。

これは前髪だけでなくても全ての毛先に応用できるので是非試してみて下さい。

パーマ・ストレートを勧める

お客様に金銭的・時間的余裕があれば様子を見てパーマもしくはストレートを勧めてみましょう。
パーマの薬剤で物理的に髪の形を変えてしまう分お家でのお手入れが段違いにやりやすくなります。

パーマの進め方の例として、よくお客様で頂くお声に以下のようなものがあります。

お客様
肩にあたって毛先がハネてしまうんです。。

その場合筆者は、

にっしゃん
カットでも出来る限りはねない様にさせて頂きます。ただそれでもハネてしまう様であれば、お家でコテで巻いて頂くか、それを毎日するのが面倒臭いと感じられましたらパーマをあてる事をお勧めします。

と伝えます。ここでのポイントはさりげなく「カットは最善を尽くしてますよ」という事。これを伝えないとせっかくいいカットをしていてもお客様は分からないのでただのへたくそになってしまいます。

そしてパーマのお勧めを、こう伝える事でお客様にパーマもしないという逃げ道も残しながらパーマを勧める事ができます。ストレートの場合も同じです。

そのお家で自分で毎日する面倒臭さを、美容師が2時間や3時間かけてパーマやストレートをしておくのでお家で楽になりますよ。というのが美容師としての在り方なのかなと筆者は考えます。

乾かし方やお手入れ方法を伝える

美容師側で何とかすると言いながら最終はこれです。

いくら美容師が収まるように技術を駆使してさせて頂いても、正しいお手入れ方法がお客様に伝わっていなければ元も子もありません。
どんなにいいドライヤーを買って帰っても「コンセントのさし方が分かりません。」「電源の付け方がわかりません。」では全くもって意味がないですよね?

でも世の中の美容師さんで実際にこれをしてしまってる人が多いんです。
筆者のサロンでは初めてのご来店のお客様にはお手入れ方法を必ず伝えるのですが、8割のお客様が初めて聞いたと言われます。
前行ったサロンで聞いていないという事は、美容師が楽をしてるだけなんです。

その時だけ綺麗になって喜んで帰って貰えばいいと考えている美容師さんが多いという事です。でもそれだと家で綺麗に出来なかった時お客様は1か月、2か月その頭で過ごす事になります。それではプロとして失格ですよね?

なので最終的にはお客様にお願いして、常に綺麗でいれるお手入れ方法を家でしてもらうという事が大切なのです。

まとめ

まずお客様のもともとの髪の素材をしっかりと理解するようにしましょう。

そうする事で上記で記載した生え癖・クセのハネに合わせて切るという切り方が生きてきます。
そして、お客様がお家でしっかり乾かすのか?夜だけ?朝も?巻くのか?ストレートアイロンなのか?というようにお客様のライフスタイルの中でのお手入れ方法を理解してアドバイスしてあげる事が髪の毛を収まり良くする一番の近道なのかなと思います。

それに付随して、お客様にどんなメニューが必要なのか?

それを考え提案する事で、お客様が輝いていきます!

お客様への提案力を上げるには「提案力を上げるにはマイナスイメージを使いこなせ!」で解説している手法を使うと、伝わり易くなります!

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